ドイツの家庭医(Hausarzt=ハウスアーツト)制度
日本と違う点は、病気になったときに近くの病院へ行けばその日に必ず診てもらえることは有りません。
ドイツでは病気になったときにまずは家庭医へ予約を入れることが必須です。(婦人科、小児科除く)
【ドイツの家庭医ホームドクターとは】かかりつけ医のこと
病気になったときにまず1番に行くお医者さん |
整形外科や皮膚科など専門医に行きたい場合も始めに家庭医の予約を取り、症状を説明して専門科への紹介状(Überweisung=ウーバーヴァイズング)をもらう→それを専門医へ持っていく(専門医への予約が必要) |
婦人科と小児科は直接予約を入れられます。 |
※妊婦は婦人科を探して直接診察予約をいれられます。ただ患者が多いと断られるので、幾つか探すことを念頭に入れておく。 |
※小児科で断られたことは無いので、近場を探す |
【専門医への予約】Überweisungを持って通いやすい専門医を探して連絡し予約を入れる。
Ich möchte einen Termin ausmachen. イッヒ メヒテ アイネン テルミン アウスマッヘン= 予約を取りたいです
Ich war noch nie bei Ihnen.イッヒ ヴァー ノッホ ニー バイ イーネン=そちらにかかるのは始めてです
Ich habe Rückenschmerzenルッケンシュメルツェン=腰が痛いです/Bauchschmerzenバオフシュメルツェン=お腹がいたいです/Erbrechenエアブレッヘン=気持ちが悪いです
Ich möchte einen Allergientest machen lassenイッヒ メヒテ アイネン アレギーテスト マッヘン ラッセン=アレルギーテストをしたいです
※私はドイツに来た当時、電話でのやり取りに自信が無かったので直接病院へ行って予約を取っていました。
ハウスドクターにかかるときの流れ
- 例1: 体調が悪い、風邪っぽいなど→ハウスドクターで処方箋をもらい薬局で薬を買う
- 例2:花粉症っぽい→ハウスドクターで処方箋をもらう。アレルギーテストをしたい場合はHNO専門医への依頼状をもらう
- 例3: 精神的に辛い、ケガして療養が必要→KUR(休養施設)への依頼状をもらう
- 例4:病気で仕事を休みたい→診断書Krankschreibungを書いてもらい職場へ提出
- 例5:腹痛が続き治らない→Klinikなどへの検査を勧められる。依頼状をもらう。
※コロナワクチン接種、PCRテストなどを受けたい場合は事前予約が必須です。直接行くことは避ける。
ハウスドクターの探しかたポイント
自宅に近い、職場に近いなど、通いやすい場所を探しましょう!
経験としておすすめは2つ3つ探しておくことです。なぜなら患者が多いという理由で初診すら診てもらえないことがあるからです。対処法は後程。
ドイツの病院では健康保険が不可欠
ドイツの健康保険種類は2つ
- Krankenkasse公的健康保険(AOK,BKK,DAKなど)
国民の9割がこちらの保険に加入しています。
普段の診療、手術、入院、妊婦検診、出産は無料です。日本だと妊婦検診が高額なので妊娠+出産が無料なのは助かりますね。
感覚として、日本の国民健康保険と仕組みは似ていますので歯医者での保険適応外治療や、その他専門医での自費治療や薬の自己負担など有ります。
- プライベート保険
収入が規定以上によって入れる保険で、保険料が高額。その変わりに保険適用範囲が広く、予約が取りやすい点もあげられます。←経験済み
※加入の際に気を付けるポイントは、一度加入すると公的保険に切り替えることが難しいといわれています。(ですが可能です)
例えば、結婚して家族が出来て公的健康保険に切り替えたい時など
病院の種類
ドイツの病院は開業医と市民病院や大学病院があります。役割としては、
- 開業医(Praxis)は外来用
- 市民病院(Krankenhaus)手術+入院
- 大学病院(Uniklinik)詳しい検査など
余談: 妊婦検診+婦人科検診はFrauenarzt Praxisで、出産はKrankenhausまたはGeburtshaus
病院探しで起こりうること
初診予約を家庭医に断られる→主な理由は患者が多い
ネガティブな事をあまり書きたくないのですが、度々起こる事として『ドイツ語が話せない=うまく通じない』ことで断られることもある気がします、なぜならその後ドイツ人に間に入ってもらうとスムーズに行くことがあるため。
私の場合・・・
- 自身が妊娠して婦人科にかかるときに患者が多い理由で、2~3件回った記憶があります。
最終的には初めに連絡した婦人科に入れることになりました。 - 家族がドイツへ遊びに来たときに体調を崩して、プライベート保険で予約をしても4~5件診てもらえなく、最終的に市民病院の急患でかかりました。
そこで適切な処方を受けられず体調は良くならず、ダメもとで行った家庭医(6番目)に入れてもらうことが出来て一件落着した苦い経験があります。
こういうことにならないように、引っ越したらすぐに家庭医を探しておくとひと安心です。
家庭医が見つからないときの対処法
もし近所で仲良くなったドイツ人、職場の、子供の幼稚園学校関係などの知り合いのドイツ人に助けを求める!日本人は人に迷惑をかけたがらない+自分でどうにかしようとする人が多いですよね。
外国で困ったら助けを求める!に限ります。ドイツ人は基本的に親切な人が多いので必ず助けてくれます(笑)
周りに頼めそうな人がいなければ、地道に病院をあたる←これは3件目あたりから心が折れそうになるので避けたいですね。
休日にケガ、病気をしたら
近くの大きな病院(krankenhaus)で緊急患者受付をしているところがあるのでそこまで行く。
このときも自分でどうにもならなければ近くのドイツ人を探してください。
Notfallarzt か Notfalldienst とググれば近くの病院が出てきます。
救急車は112
ドイツ語での専門医名
耳鼻科 | HNO(Hals-Nase-Ohren )Arzt |
歯医者 | Der Zahnarzt |
整形外科 | Der Orthpädie |
皮膚科 | Der Dermathologie |
婦人科 | Dir Gynäkologe/Frauenarzt |
小児科 | Der Kinderarzt/※Jugendlicher Medizin |
※13歳から21歳まで | |
外科 | Die Chiruigie |
眼科 | Der Augenarzt |
心理療法 | Pychotherapie |
ドイツに住む邦人の医療ネットワーク
JAMSNETドイツ ドイツに暮らす在留邦人の心身の健康を支援しているネットワークです
ドイツで病院へ行くのまとめ
- 健康保険が必要
- ホームドクター制度なのでとにもかくにもまずは病気をしたらここへ連絡する
- 専門医への紹介状はホームドクターでもらう(Überweisung)
- 婦人科と小児科は直接予約を入れる
- Krankenhaus,Klinikに直接行かない→入院、検査などのみ
- 急患の際はNotfallaryt,Norfalldienstをグーグルで探す
ドイツ生活を安心して暮らすために、引っ越してきたらホームドクターを探すこと!近場を2つ3つ
外国で病気になると不安になりますよね。しかも日本とシステムが違えばなおさらです。
わからない時にはドイツ人に聞く!という事を忘れずに。
病気にならないように、健康に気をつけてドイツ生活を楽しみましょう♪
この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです。
今日も心豊かに過ごせますように
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