グーテンターク!南ドイツ、シュツッツガルト在住YURIKOです。
そういえば最近 スーパーでもオーガニックって良く見るけれど。。。
そもそもオーガニックってなに?
確かに スーパーマーケット以外にも、ドラッグストアで『オーガニックシャンプー』や『オーガニック洗剤』『オーガニックコットン』など見かけるようになりました。
次々と新しい商品が出てくるということはそれだけ需要があるからとも言えます。
そもそもオーガニックとはどこから来た言葉でしょうか?そして良いものなのでしょうか?
今回は、そのオーガニック、及びオーガニックコスメについて分かりやすく解説していきます
本記事の内容
- オーガニックとは何?どんな意味なの?
- 認定機関(ここではコスメに限る)
- オーガニックコスメは普通の化粧品と何が違うの?
- 良いものなの?
- 値段が高いのはなぜ?
- 買う前に気をつけるべきこと
- まとめ
オーガニック商品の多くはこのような写真が多いですよね。
草花などをモチーフにしたマークやラベルであったり、この写真のモデルさんのような自然な感じのイメージです。
オーガニックはイメージ通り、自然なものでしょうか?
オーガニックって何?
まずはオーガニックについて分かりやすく解説していきます。
- オーガニックの定義
- オーガニックの歴史
- 世界の認定機関→今回はコスメに関する認定機関を紹介
1.オーガニックの定義
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オーガニックとは英語で『有機』と言い、本来の、ありのままのという意味合いがあります。
そして有機栽培とは化学肥料や農薬を極力使わずに食物を栽培することを言います。そこで出来た植物は一般的にオーガニックと言われるようになりました。
その植物を使った色々な商品があります。
例えば、スーパーマーケットで見かける無農薬野菜、洋服屋さんで見かけるオーガニックコットン、化粧品コーナーで見かけるオーガニックコスメなどです。
このような商品をよく目にするようになったということは、多少高い値段でも 体に良いものを食べたい、使いたいという人が増えてきているということでしょうか。ただ認知度は高くなってきたとはいえ、残念ながら日本では欧米のように気軽に買える値段ではないのが現状ですよね。
2.オーガニックの歴史について
実はアジアの国々では昔から堆肥を使った有機農法で食物を栽培していました。
それがいつからか、生産性をあげるために化学肥料や農薬が開発され頻繁に使われるようになり、今ではスーパーマーケットには形の商品が並ぶようになりました。そして食物が腐りにくくなるように、保存料とよばれるものも開発され、それを一般的に使うようになりました。
例えば 商品を虫に食われないようにする為に、大量の農薬を撒くことで関係の無い生き物達までを殺してしまうことになったのです。
そのあと、何が起こったかというと、それを食べ続けた人が体調を悪くしたり、発ガン性物質を長期的に食べることによる病気も増えました。経済発展の末、手に入れたものは良いことばかりだけではなく、大切な健康にも害を及ぼすようになりました。
それは、農業だけに限らず経済を発展させる為に さまざまな産業でも同じような事がおこなわれました。
例えば、工場からの有害物質排水による水質汚染、大気汚染によるオゾン層の破壊などがあげられます。
これらは魚、それらを食べる動物たちへと被害は繋がって行きます。近年の気温上昇や次々と起こる異常気象は私たち人間がたった数十年で一気に環境破壊をしてしまった代償といえるかもしれませんね。
近年サスティナビリティという聞きなれない言葉も出てきています。
新しい科学技術や産業を自然界とのバランスをとりながら開発していこう、もうこれ以上の環境破壊しないという動きが世界中で広がっています。
オーガニック商品がなぜ増えてきているのかと、密接に関係がありそうです。
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3.認定機関について(ここではオーガニックコスメの機関)
オーガニックの認定機関は沢山あり、各国によって基準もばらばらです。
最近ではVeganなどの新しいカテゴリーのマークも増えました。マークがありすぎると正直どのマークが何の意味なのか分からない状態です。しかしその中でもこれから紹介するマークは基準が厳しいと言えるドイツの認定機関なので覚えておくと買うときに選ぶ基準になるかなと思います。
機関名 | 国 | 基準 |
BDIH | ドイツ | 8つの基準→植物、動物保護、鉱物原料、成分制限、禁止成分、保存料、放射線加工、管理 |
DEMETER | ドイツ | 哲学者のルドルフ・シュタイナーが提唱したバイオダイナミック農法、包装、流通、植物原料50%以上、天然原料95%以上 |
Na True | ドイツ | 化粧品のアイテムや品目などにごとに、天然由来成分の許容配合率、 天然成分や水分の配合率、天然ミネラル等の配合率などの割合が細部に渡るまで規定、☆の数が多いほどオーガニック成分が多い |
ECO CERT | フランス | ヨーロッパで規定されているオーガニックの基準を満たしているかを厳しく検査し、 認定を行なう第三者機関です |
実は日本にもJASというオーガニック認定機関があります。
食品にこのマークが付いているのを良く見かけますが、実は食品のみのガイドラインであり、
化粧品には適用されません。ですので、日本ではそれぞれの企業でオーガニックコスメを作ったとしてもそれを守る基準がまだ制定されていないのが現状です。
JASの基準も海外に比べると低く、成分表記を見ても詳細は消費者には分からないようになっているものもあります。
上記のように基準とするものが分からないと、コスメの選び方は難しいかもしれませんね。
まずは普通の化粧品との違いや、価格についての解説をしていきます。
これらを知ることで、何が自分にとって良いかを選ぶ基準が見つかります。
普通の化粧品と何が違う?
これは、ある意味難しい質問かもしれません。
認定機関によって基準が異なる点があると言えます。例えば日本の場合だと中にはオーガニックコスメと謳っているものとそうでないものの成分が変わらないという事もあり得るのが現実です。
値段について
テレビや雑誌広告で良く見るブランド、値段が高いのはなぜ
メディアでよく目にする有名ブランドのコスメ類は、認知度を得るために沢山の宣伝広告費をかけています。だとすると、その費用を回収するために自然と商品価格は上がりますし、かといって成分や製造過程を上記のような認定機関の基準に合わせて製造するとなると、高い原料を仕入れなければならないし、製造過程では制限があるため手間暇がかかるので、当然コストも上がり、更に高い値段で売らなければならなくなります。
オーガニックコスメが高いのはなぜ?
オーガニックコスメについて少し踏み込んで考えてみると、普通の化粧品との違った側面が見えてきます。それは、認定機関の基準に※『フェアトレード』であったり、『動物実験禁止』『環境保全』など、直接コスメの素材に関係無い内容が含まれていることが多いということです。それは何を意味するかというと、利益を消費者のみに還元するのではなく、生産者やそこに関わるすべてのもの、地球全体の持続可能な活動のもとで作られた商品である証明と言えます。 私たちの元に商品が届くまでに、正当な金額で厳しい基準をクリアするための費用がかかるため値段が高くなるということになります。 ※フェアトレードとは 途上国生産者の原料や製品などを適正な価格で購入することによって、そこで働く人々の生活の向上であったり開発を支援していく活動
オーガニックコスメなぜおすすめ?
私が長年オーガニックコスメを愛用してきたのは『香り』が1番の理由です。
私はラベンダーの香りが好きで、色々なメーカーのラベンダーを試していますが、いまだにDr.Hauschkaのラベンダーを越えるものに出会ったことがありません。コスメを始め、生活消費財は自然とオーガニックのものが多いですが、絶対にオーガニックでないとダメ!という考えではないので、バランス良く自分の肌に体に合うものを使っています。その理由はただ1つ、人工的な香りが苦手になってしまった、ということに尽きるかと思います。オーガニックの香りは試す価値有り!おすすめと言えます。
買う前に気をつけて欲しいこと
オーガニックコスメ全体に言えることですが、保存料を添加しない代わりに、アルコールを多めに入れて保存料代わりにしているものが多々あります。もちろん感じないものがほとんどですが、液体タイプのメイク落としで感じる事が多い気がします。ですのでアルコールアレルギーの方と敏感肌の方は使用に注意してください。肌にいいと思って使ってみたらアルコールで肌荒れしたなんて事にならないように。
成分に関しては植物由来なので、アレルギー体質の人は直接メーカーに問い合わせて見ることをお勧めします。アレルギーの度合いは人によっては違うからです。
例えば、私はキク科アレルギーですが、アルニカオイルを使用してかぶれたことは有りません。しかし、それに反応する方もいるようなので一概に 危険とも安心とも言えないです。私自身も敏感肌だから自然な物が良いと思って使ったら、顔がヒリヒリした経験があります。オーガニックコスメのイメージからすると不思議ですよね?肌に優しいのでは?って買うわけですから。
大事なことは、過度に信じたり疑ったりしないこと。情報を鵜呑みにしない、調べる、に尽きると思います。試供品でパッチテスト(肌に付けて様子を見る)をしたり、人の意見を聞きながら、自分にはどうかな?と考えて欲しいです。
オーガニックコスメが意味するもの?
オーガニックコスメが意味するものとは、有機原料をもとに作ったコスメだけでは無さそうですね。
筆者は20代にがっつりメイクをしていた派ですが、30代を前にしてメイクの限界を感じ始めていました。
肌はなんとなくくすんでいくし、それを隠そうと よりメイクが厚保塗りになってしまう。メイク落としは1度じゃ落としきれずにこすってしまうを繰り返していました。すっぴんになるのが怖くて、高い基礎化粧品にウン万円もつぎ込んだりもしていましたが、現状はあまりかわりませんでした。
歳を重ねて厚化粧になっていくことへの抵抗感もありましたし。綺麗=見た目という単純なものから本来の美しさとは?と考えるようになり、オーガニックコスメへと行き着きました。
その頃から、綺麗だなと思う人は共通して厚化粧ではなく、内側から溢れるオーラというか雰囲気だったり、表情であったり、必ずしも顔の作りが綺麗とかのレベルではないものを感じていました。
それはもちろんオーガニックコスメに変えたから綺麗になりますよ、という事ではなく、それをきっかけに生活パターンが変わっていって、その先に本来の美しさがあるのではと考えています。
美肌には 睡眠、食事が大きく関わっています。そして運動も大事です。
今まで使ってきたオーガニックコスメの中でも、これは保湿力が良いとかリフトアップしてると感じたものもあります。総じて香りが良いのが手放せない理由でもあります。つけた瞬間にフワッと自然な香りに癒されたりしてリラックス出来るのも良い点です。
まとめ
- オーガニックは自然なものか?答えはイエス。ただ、オーガニックコスメは100%自然ではない
- オーガニックコスメの認定機関がある(主に欧米と豪)
- オーガニックコスメの定義は成分だけではなく、持続可能な商品かどうかということ
- アレルギーがある人、敏感肌の人は使用に注意
- 選ぶ基準は自分の肌に合うかどうか?自然だから安心ではない
オーガニックコスメの認定はいろいろあるので、それを元に自分に合った商品かを見つけることがいいかなと思います。試供品も置いてあるお店が多いので、まず店員さんに聞いてみてまずは興味のあるコスメの試供品を使ってみる事をお勧めします。
最後に
今回、細かく認定機関を調べてみて思ったことは、成分だけに特化した基準ではなく、流通であったり、動物実験をしない、生物の和を壊さないなど化粧品とは全く違う部分での細かい規定があるということに驚きました。それをクリアしているマークがある商品は企業努力の証明とも、表明ともいえるかと思います。
オーガニックコスメは サスティナビリティ(持続可能な世界)な商品であるということ。
世界観に共感するから、香りが好きだから、なるべく自然な物を使いたい、シンプルに興味がある、理由は何でもいいと思います。その中から自分にあったを探すのもよし、オーガニックという事に縛られず、アレルギーテスト済みコスメを使うのもよし、全ては自分に合うかどうかだと思います。ブランドや流行りに流されずに、いつか『リピートしたい』と思えるコスメに出会えますように。
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